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◆自動制御

シーケンスとフィードフォワードとフィードバック制御

①シーケンス制御

あらかじめ定められたステップに従って進行することをシーケンス処理と言います。

設備の自動制御においてあらかじめ定められたステップとはすなわち、フローチャートのことです。

フローチャートからシーケンス制御のプログラム「ラダー図」に展開する方法は後日解説します。

設備と制御機器PLCはON・OFF信号の入出力をやり取りしてフローチャートに従い動作します。

例えば設備側から「ワークが到達した」という信号を受け取った制御機器は内部のプログラムに従って次のステップであるワークリフトの動作信号を設備側へ送ります。ワークリフトがシリンダーで動作する場合は割り当てられた電磁弁に電気信号が送られることになります。信号を受けた電磁弁はバルブがオープン/クローズし、それによりシリンダが上昇/下降します。

 

空圧機器についての解説はこちらから

 解説動画もあります。

 


②フィードフォワード制御

 

上で見たフローチャートの中に、「ねじ締め機動作」というステップがあります。このステップのマークの意味は「動作を別で定義している」、ということになります。制御屋さんっぽく言うとサブルーチンと言います。

 

さてここで多くの機械はON・OFFのデジタル信号だけではなくアナログ信号を扱います。

 

図3ねじ締め機のフローチャートの例ではトルク値を測定します。

 

ねじ締めのトルク値はまず設計値があります。

M6ねじを2.6N/m±10%の締め付けが設計値であったとします。

(2.34N/m~2.86N/m)

このとき、ねじ締め機の設定トルクを2.6N/mにして締め付けを行うとほぼ間違いなく、実際のトルクは2.6 N/mにはなりません。

一つのワークに複数の締め付け箇所がある場合、締め付ける順番によって高いところと低いところが出てきます。確実に。

 

図4に示すようにワークに対し7か所のねじ締めをすることを考えます。

 

7本全部を2.6N/mの設定値で締め付けてから締め付けトルクを測定したところ、表1のようになったとします。

赤塗が上限超え、黄塗りが下限未達です。

この結果を受けて設定値を変更してねじ締めした結果が表2です。

参考までに表2の平均を計算すると2.59、標準偏差はσ0.04です。

また、工程能力指Cpk(下限)=1.9となります。

 

標準偏差σについてはこちら。

 

工程能力指数はこちら。

 

ねじ締め機のフローチャートです。途中でトルク判定が入ります。
図3 ねじ締め機フローチャート
7本のねじを締めつけるワークです。
図4 ねじ締め対象 7本

2.6Nmで締め付けた結果、赤が上限超え、黄が下限未達です。
ねじ締めトルク結果
設定トルクを個別に設定し直して締めた結果です。
ねじ締めトルク結果

設定を「調整」することで全ての測定トルク値が設計の範囲内に入りました。

工程能力指数も充分です。

*調整は点検とは別物です。⇒調整と点検についてはこちら

 

この結果を受けて、設定トルク値を表2のように個別に定めて締め付けを行う事、これがフィードフォワードです。設定値を先に(=フォワード)決定して設備を稼働します。

 

ここで、設計基準値2.6N/mを目標値、機械側で個別に設けた値を設定値と呼びます。

 

③フィードバック制御

ねじ締めのように機械側が設定値に到達したらプロセスが完了する作業は、フィードフォワードでも充分な精度が得られることが多いです。ただし、部品のバラつきによって結果が安定しない場合は、リアルタイムで結果を装置にフィードバックして装置側に定めた(設計者が決める)演算式に従い出力の制御をすることもあります。

 

また、熱CVD(Chemical Vapor Deposition)のように機械が設定値に到達したら終わりではなく一定時間目標値(熱CVDの場合は温度)をキープするようなプロセスがある場合はフィードフォワード制御では精密な制御は難しくなります。

この場合はセンサーで必要なデータ(温度やトルク、電流、荷重)を取得、制御機器に入力して制御を行います。

 設備側からの入力をフィードバック信号と言い、フィードバック信号に基づき出力を制御する方法をフィードバック制御と言います。

 

フィードバック制御の方法には2つの方法があります。

1.閾値を設けてON・OFFを繰り返す。(ON・OFF制御)

ON・OFF制御についてはこちら

2.目標値を保つように制御を行うPID制御

PID制御についてはこちら

 

 

次のブログではオンライン会議システムzoomの使い方をまとめています。

前のブログではPIDについて解説しています。


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