統計士の資格を持つ機械設計の技術者が専門外だけどコロナウイルス感染の確率について考えてみた結果、在宅増えてるからこそ、毎日掃除して、手洗いうがい、お風呂入る、そしてマスクを着けて外に出て適度な運動をすることを決意しました。
◆体内でウイルスが増える思考実験
前提条件
ウィルスはゼロかイチかではなくある一定の量が体に入ったら発症するとします。
ウイルスは体内で1時間に倍になるとします。
体は1時間に10のウイルスを退治できるとします。
思考実験その1 体内に10のウイルスがはいってきたとします。
この量なら、体内に入った10のウイルスが1時間後に増える前に全て退治することができます。
思考実験その2 体内に15のウイルスがはいってきたとします。
1時間後、15のうち10のウイルスを退治します。つまり5のウイルスが残ります。この5のウイルスが倍に増えると10になります。しかし次の1時間で10のウイルスを退治することができます。
思考実験その3 体内に16のウイルスがはいってきたとします。
1時間後、16のうち10のウイルスを退治すると、6のウイルスが残ります。この6のウイルスが倍に増えると12になります。次の1時間で12から10退治して、2残る。この2が倍になって4となる。さらに次の1時間で根絶できます。
思考実験その4 体内に20のウイルスがはいってきたとします。
1時間後、20のうち10のウイルスを退治すると、10のウイルスが残ります。この10のウイルスが倍に増えると20になります。次の1時間で20から10退治して、10残る。この10が倍になって20となり、次の1時間で10退治して、、、これを繰り返します。ウイルスは減りません。
思考実験その5 体内に21のウイルスがはいってきたとします。
1時間後、21から10減って11残る。この11が倍に増えて22になる。次の1時間で10減って12となる。12が倍になって24になる。。。
時間とともにウイルスが体内で増えていきます。
思考実験その1から5を表にまとめました。
![体内に侵入したウイルスの増減の一覧表です。](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sf4944586e5afa2de/image/ic710e65fc7905d0c/version/1586693410/%E4%BD%93%E5%86%85%E3%81%AB%E4%BE%B5%E5%85%A5%E3%81%97%E3%81%9F%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%A2%97%E6%B8%9B%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7%E8%A1%A8%E3%81%A7%E3%81%99.jpg)
◆ウイルス感染の予防策
思考実験が正しいとするならば、ウイルスによる感染症の予防には2つあります。
1.体内に侵入するウイルス量を最小限にとどめる。
2.体の免疫力を高める。
1.体内に侵入するウイルス量を最小限にとどめる。
人と会う機会を減らすことが第一ですが、ゼロにすることは現実的ではないのでマスクの効果について考えてみます。
結論から言うと、私はマスクの効果はあると考えています。
設備を設計したり使ったことがある人ならご存じかと思いますが、フィルターはフィルター自身の目よりも小さなごみを捕集することができます。
一般的な不織布マスクの目の粗さは10マイクロメートルほどです。ウイルスカットマスクやN95マスクはもっと目が細かいです。
一方でウイルスの大きさは0.1マイクロメートル程度です。
![目の粗さよりも小さなゴミもフィルターは捕集します。](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=353x10000:format=jpg/path/sf4944586e5afa2de/image/i633c6954bb5b306b/version/1586693574/%E7%9B%AE%E3%81%AE%E7%B2%97%E3%81%95%E3%82%88%E3%82%8A%E3%82%82%E5%B0%8F%E3%81%95%E3%81%AA%E3%82%B4%E3%83%9F%E3%82%82%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%81%AF%E6%8D%95%E9%9B%86%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99.jpg)
10に対して0.1。さすがにここまでの差があればマスクの目をすり抜けてウイルスは侵入してくると思います。ただしこれはウイルスが単体で存在して空気感染する場合です。
空気中には見えないだけで多くの水分があります。要するに目に見えないサイズの水滴が空気中を漂っている。この大きさは5マイクロメートルほどです。そしてこの水滴にくっついているウイルスもあります。
10マイクロメートルほどの目の粗さに対して5マイクロメートルほどの大きさならば、100%とは言えなくともかなりの量をマスクが防いでくれそうです。また、マスクと顔の間には必ず隙間がありますので、そこからの侵入は防げません。
つまりマスクの効果とは「マスクをすれば必ず防げるものではないが、体内に侵入するウイルスを減らしてくれる。」ということになります。これはまさしくウイルス感染の予防になります。
マスクをしても人と会うことが多かったり、密集地域に行ったりすると感染する確率が高まると思います。人と会う頻度を極力減らして、必要がある場合はマスクをする。これで感染する確率を小さくすることができると思います。確率を小さくすることはできるけど確率をゼロにすることはできないと思います。
人と会うリスクも考えてみます。
AさんとBさんが打合せをしています。Bさんは10ウイルスを持っています。10ウイルスが増殖しようとする分の3を咳などで体外に排出したとします。このとき、Aさんが受け取る量をAさんが素顔だった場合は2だったとしても、マスクをすると1に減らすことが期待できます。人数が増えると受け取る量は増えるので、いくらマスクで受け取る量を減らしたとしても感染の確率は高まります。
2.体の免疫力を高める。
体の免疫力を高めるには適度な運動や陽の光を浴びることも有効だと思います。在宅ワークが増えていますが外に出て運動することも意識したいと思います。
やっぱり基本は清潔に保つこと。
こまめな手洗いうがい、お風呂、毎日部屋の掃除
そして適度な運動。陽の光を浴びる。
外出時はマスクをする。
マスク以外はコロナ関係なく習慣化したいです。
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