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技術士一次試験 専門科目 機械部門 R1 Ⅲ-5

令和1年

Ⅲ-5

図に示すように、長さlの同じ一様断面を持つ単純支持はり(図(a))と片持ちはり(図(b))に、等分布荷重wを作用させる場合を考える。単純支持はりに発生する最大曲げ応力σAと片持ちはりに発生する最大曲げ応力σBの比σ:σBとして、最も適切なものはどれか。

 

① 1:1  ② 1:2  ③ 1:3

 

④ 1:4  ⑤ 1:8

解答

 

解説

[解くために必要な知識と周辺知識]

応力σと曲げモーメントには材料の断面形状できまる断面係数Zを用いて次の関係があります。

 

 σ=M/Z

 

 

主な断面における断面係数Zと断面二次モーメントIを図5.1に記載しておきます。少なくとも矩形断面、丸断面は覚えておきましょう。

図5.1 主な断面の性能
図5.1 主な断面の性能

等分布荷重を受ける両端支持はり(単純支持はり)と片持ちはりに生じる最大曲げモーメントMAMBは次の通りです。

 MA=wL2/8

MB=-wL2/2

 

 ここでは記載しませんが、単純支持はり、片持ちはりがそれぞれ集中荷重、等分布荷重を受ける場合の支点反力R、せん断力F、曲げモーメントM、たわみyの式は覚えておきましょう。

 

では問題を解いていきます。

 

単純支持はり応力σa、片持ちはりの応力σbは次の通りです。

 σa=Ma/Z=(wL2/8)/Z

 σb=Mb/Z=(wL2/2)/Z

 

よってσ:σB=1:4 //