解説:H.sin氏(機械部門)
令和4年
Ⅲ-14
一巡伝達関数がK/s(s+2)(s+4)で与えられるフィードバック制御系の根軌跡の概形として適切なものはどれか。
解説
[解くために必要な知識]
根軌跡は伝達関数から安定領域を書いていきます。
伝達関数の分子=0の点を零点とし、次数をmとおく。
伝達関数の分母=0の点を極として、その次数をnとおく。
実数軸上に、零点と極をプロットし奇数番目の極から偶数番目の極まで線を引く。
漸近線の実数軸との接点と角度は
σ=1/(m-n) × {(全ての極の和)-(全ての零点の和)}
θ=(2k+1)π/(n-m)
(k:0,1,2…n-m-1)
となります。
では問題を解いてみましょう。
零点なし
極はs(s+2)(s+4)=0
0,-2,-4の3つとなります。
奇数番目から、偶数番目までなので
1番目の極0から2番目の極-2
3番目の極-4から∞
また、分子、分母の次数は m=0,n=3
σ=1/(3-0) ×(0-2-4)=-2
θ=π/3 (k=0)
θ=π (k=1)
θ=5π/3(k=2)
漸近線が±60°で上記のように書くことができます。
0と-2の間から60°の漸近線に近づく形で書くことができます。
よって④が回答となります。
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