令和1年
Ⅲ-19
図のように、質量が無視できる3つのばね(ばね定数ka、kb)、及び質量mのおもりからなる系がある。このおもりは、つりあいの位置を中心に上下に振動することができる。このときの固有角振動数として最も適切な物はどれか。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sf4944586e5afa2de/image/ia0b8012c0440f7bc/version/1641689817/image.jpg)
解答
①
解説
[解くために必要な知識と周辺知識]
ばね定数kのばねを有する質量mの運動方程式は次の通りです。
md2x/dt2+kx=0
このときの固有角振動数ωnは次の通りです。
ωn=√(k/m)
複数のばねを有する場合、合成ばね定数は図19.1に示すように3つのパターンに分けて求められます。
*合成ばね定数の求め方は覚えておきましょう。
![図19.1 合成ばねの3パターン](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=664x10000:format=jpg/path/sf4944586e5afa2de/image/i37e0d1a0c030be6a/version/1641689881/image.jpg)
では問題を解いていきます。
まずこの系の合成ばね定数Kを求めます。
質量mの上側にkaとkbが直列に繋がっています。この2つの合成ばね定数をk'とします。
k’=kakb/(ka+kb)
k'と質量mの下側にあるkaが質量mを挟み込む形となっています。よって全体の合成ばね定数Kは次の通りです。
K=k’+ka=kakb/(ka+kb)+ka=ka(ka+2kb)/(ka+kb)
よって問題の系における固有角振動数ωnは次の通りです。
ωn=√(K/m)=√[ka(ka+2kb)/m(ka+kb)] //
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