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電磁弁とエアシリンダー①シリンダー

ここではまずエアシリンダーについて解説していきます。

 

電磁弁について知りたい方は 電磁弁とエアシリンダー② をご覧ください。

電磁弁とエアシリンダーとの組み合わせについては電磁弁とエアシリンダー③で解説しています。

 


 

エアシリンダーなどの空圧機器を駆動するために使われる電磁弁。

私は周辺機器も含めて初めて選定したとき、ちんぷんかんぷんでした。

 

「電気を流せば開閉するんじゃないの?」

 

その通りですが、いくつか種類があります。

うまく組み合わせればエアシリンダーを一時停止させるような使い方も可能です。

 

・エアシリンダーの種類

・電磁弁の種類

・それらの組合せで出来ること

 

 

順に解説していきます。


エアシリンダー

エアシリンダーは空気圧によりロッドが出たり引っ込んだりする機械要素です。

エアシリンダーには大きく分けて二つあります。

・単動式

・複動式

【単動式】

エア圧をかけるポート(入口)が一つあり、そこにエア圧をかけるとロッドが動く、エア圧を排気するとロッドが戻るシリンダー。

「エア圧でロッドを押し出す」ものを単動押出式

「エア圧でロッドを引き込む」ものを単動引込式

と言います。右の上図は単動押し出し式です。

 

【複動式】

エア圧をかけるポートが二つあり、それぞれ給気排気を入れ替えることでロッドを押し出したり引き込んだりするシリンダー。

 

 

単動式はエアーでロッドを押し出してばね力で引き込みます。逆の動作、エアーで引き込みばねで押し出すタイプもあります。複動式は押し出しも引き込みもエアーで行います。
単動式と複動式のシリンダ

エアシリンダーの押す力、あるいは引き込む力はエア圧の大きさとそれを受ける部分の面積との積で決まります。

押し出し側と引込側とを比べると引込側の方が面積が小さくなるため注意が必要です。

 

 

 

押出側に比べて引込側ではロッドがある分、圧力を受ける面積が小さくなります。
圧力を受ける面積の違い

スピコン

エアシリンダーの動作速度を調整するためにスピコンを使用します。

使わなくても動きますが、勢いよく出たり入ったりして危険です。

スピコンは内部で流量制御弁と逆止弁が並列で配置されています。

逆止弁の向きの違いでスピコンにはメータアウト方式とメータイン方式の2つがあります。

 

先にシリンダーとスピコンとの組み合わせを書いておきます。

 

◆単動式シリンダー × メータイン方式スピコン

◆複動式シリンダー × メータアウト方式スピコン

 

何故この組合せか?スピコンの構造から解説していきます。

スピコンを付けたガイド付きシリンダの写真
スピコンを付けたガイド付きシリンダ

スピコンを付けたガイド付きシリンダー


【メータアウト方式】

シリンダーからの排気量を制御してスピードを調整するタイプです。

メータアウト方式スピコン動作イメージ図

メータアウト方式では排気側で逆止弁が働き、エアは流量制御弁のみを通過します。

このため排気側では流量が制御されます。(右上図の赤線)

給気側では逆止弁は働かずにエア圧がシリンダーに流入します。

このため給気側では流量が制御されません。(右上図の青線)

 

【メータイン方式】

シリンダーからの給気量を制御してスピードを調整するタイプです。

メータイン方式スピコン動作イメージ図

メータイン方式では給気側で逆止弁が働き、エアは流量制御弁のみを通過します。

このため給気側では流量が制御されます。(右上図の青線)

排気側では逆止弁は働かずにエア圧がシリンダーに流入します。

このため排気側では流量が制御されません。(右上図の赤線)

 

【組合せ】

まずは単動式のシリンダーを考えます。

単動押出式にメータアウトを使った場合、

 排気=引込時にスピードをコントロールすることになります。

 給気=押出時にスピードをコントロールすることはできません。

単動押出式では通常、押出で使用します。つまり押出側をコントロールしたいのです。

押出側のスピードをコントロールするためにメータイン方式を選択します。

 

同様に、単動引込式では

引込側のスピードをコントロールするためにメータイン方式を選択します。

 

 

次に複動式のシリンダーを考えます。

複動式にメータインを使った場合、

排気側が急激に圧が抜けることになります。

押出側と引込側の圧力が急激に差ができてしまうためスピードは不安定になります。

 

よって複動式のシリンダーではメータアウト方式を選択します。


一部を動画で解説しています。ご参考まで。

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