· 

空気は無料(タダ)ではありません!2

【関連ブログ】

電磁弁とエアシリンダー①  エアシリンダーについて。 

電磁弁とエアシリンダー②  電磁弁について。

電磁弁とエアシリンダー③  電磁弁とエアシリンダの組合せについて。

複動式エアシリンダーを使ったお遊び

空気は無料ではありません!① エアシリンダーの空気消費量について

空気は無料ではありません!② 配管の空気消費量について

 

配管も空気を消費します!

はじめに

エアシリンダーの空気消費量は次の通りでした。

◆ロッドを押し出す場合(a)⇒(b)の空気消費量。

 V1’ (L)=10^(-6)×[(πD^2/4-πd^2/4)×s]×(P+Pa)/Pa ①

◆ロッドを引き込む場合(b)⇒(c)の空気消費量。

V2’(L)=10^(-6)×[πD^2/4×s]×(P+Pa)/Pa  ②

 

実際にエアシリンダーを駆動させるためには電磁弁とエアシリンダーを配管で繋ぎます。この配管の内部の空気も消費します。シリンダー他、エアアクチュエータの使用数量が少ない場合は無視して問題ありませんが、装置がずらっと並ぶ工場全体となると無視できないものになることがあります。無視するにしても計算式を知ったうえで無視しましょう。

 

配管の空気消費量の計算

エアシリンダーと電磁弁の間には配管があります。その配管内部にも空気が入っています。そしてエアシリンダーの動作とともに配管内部の空気は「圧縮」➡「大気開放」➡「圧縮」➡・・・と繰り返し、その差圧分の空気を消費することになります。

複動式のエアシリンダーの場合、配管が2本あります。この2本の長さが同じとしてそれぞれの内部体積を図2に示すようにV3とします。この配管内部にゲージ圧Pがかかっている状態から大気Paに開放されるたときの体積をV3’とします。

 

このときの空気消費量V3'は次の式で計算されます。

 d:配管内部径(mm)

 L:配管長さ(mm)

V3’=V3×P/Pa 

V3’=[10^(-6)×[πd^2/4×L]×P/Pa

 


さてここで、この式と「エアシリンダーの空気消費量の式」を比較するとあることに気づきます。

分母部分の圧力がPになっています。エアシリンダーの空気消費量の式ではP+Paとなっていました。これは何故でしょうか。

 

図3に示すようにロッドが引き込まれた(a)の状態ではV1とV3に圧力P+Paがかかっています。ここから電磁弁が切り変わってロッドが押し出された(b)の状態になったときを考えます。このときV1に存在していた圧縮空気は完全にゼロになります。P+Pa→ゼロということです。一方で配管内部には大気圧Pa分の空気が残ります。つまりP+Pa→Paとなり、P分の圧縮空気が失われるということです。

この差が分母の圧力項の違いに現れています。

 

まとめ

エアシリンダーの空気消費量と配管の空気消費量をまとめます。

ロッドを押し出す場合(a)⇒(b)の空気消費量。

 V1’+V3’(L) ①

 

ロッドを引き込む場合(b)⇒(c)の空気消費量。

V2’+V3’(L) ②

 

複動式のシリンダーが往復動動を行った場合は①+②が空気消費量になります。

単動押出式のシリンダーが往復運動を行った場合は①が空気消費量になります。

単動式引込式のシリンダーが往復運動を行った場合は②が空気消費量になります。

複動式と単動式それぞれの違いはコチラ⇒「電磁弁とエアシリンダーその①」

 

前のブログは空気は無料ではありません!

次のブログはねじ山は3山以上かけましょう。

技術資料一覧はこちらから⇒「技術資料」